セーシェル IBC を、クアラルンプール現地 から日本語で
セーシェル IBC は、セーシェル国外で得た所得にセーシェルの法人税がかからず、外国の方が 100% 持てる会社です (2026 年 10 月時点。大規模な企業グループの会社が国外から受け取る配当・使用料などは、経済的実体の基準を満たす場合に限ります)。日本の居住者・日本の法人が株主なら、外国子会社合算税制 (CFC) で日本で合算されることが多く、税負担が下がるとは限りません。
このページの言葉 (ラブアン IBC・Sdn Bhd・CFC 税制 など)
- ラブアン IBC (ラブアン法人)
- マレーシアのラブアン島の国際ビジネス・金融センターで設立する会社。ラブアンの税率 (3% など) は、対象の業務を行い、実体の要件を満たす場合に使えます。対象になるかは、事業の中身により案件ごとに個別に確認します
- Sdn Bhd
- マレーシアの非公開の株式会社 (Sendirian Berhad)。日本の株式会社に当たり、SSM に登記します
- CFC 税制 (外国子会社合算税制)
- 日本の居住者や日本の会社が持つ海外の会社の所得を、一定の条件のもとで日本の所得に合算して課税する日本の制度です。当たるかどうかは個別の事情で変わるため、税理士にご確認ください
- CRS
- 共通報告基準 (Common Reporting Standard)。各国の税務当局が、外国に住む人の金融口座の情報を毎年交換する仕組みです
セーシェル IBC とは
セーシェル (Seychelles) は、東アフリカ・インド洋に浮かぶ 115 島からなる共和国で、1994 年に国際事業会社 (IBC) 法を制定したオフショア法人の管轄区です (今の根拠は 2016 年の IBC 法)。
- 法人税 0% (セーシェル国外で発生した所得)
- 100% 外資可・最低資本金規定なし
- 監査と、登録官への年次報告の提出の義務なし (セーシェル国内で課税の対象の所得を得ない場合。会計記録は 7 年保存し、持株だけの会社 (自らの事業が無く、大規模でないもの) を除き、決算から 6 か月以内に財務の要約を作ってセーシェルの登録事務所に置きます)
- 設立期間: お見積りと一緒にお知らせします (登録代理人の審査で変わります)
出典 (確認日はいずれも 2026-10-07): セーシェル政府 «Ecosystems» (115 の島) / FSA «International Business Companies Act 2016» 統合版 (第 2 条・第 99 条・第 174〜175 条・第 361 条) / FSA の発表 (2018-11-25。国内で課税の対象の所得を得る IBC の年次報告と監査) / セーシェル歳入庁 «Tax System» / Business Tax (Amendment) Act 2020 の第 11 附則 (対象の会社)
Bangga がセーシェル法人をご案内する理由
Bangga はマレーシアに拠点を置き、ラブアン IBC・Sdn Bhd と組み合わせた 「マレーシア × セーシェル」のハイブリッド法人スキームをご提案できます。代表例:
- セーシェル IBC = 持株/知財管理 (国外源泉所得 0%)
- マレーシア・ラブアン法人 = 営業実体 (法人税 3%、銀行口座・ビザ取得)
セーシェル法人の活用例
- 知財・特許・商標の保有会社 (ライセンス料の受取拠点。大規模な企業グループに属する会社は、使用料などの受動的な所得に経済的実体の基準がかかります)
- 暗号資産・株式の運用会社 (日本の居住者は CFC 税制で所得が合算される場合があります)
- 船舶・航空機・高額資産の保有会社
どの使い方でも、日本の居住者・日本法人が株主の場合は CFC の対象になりえます。
費用 (Bangga 経由)
セーシェル IBC の設立・年次の維持・銀行口座の開設サポートの Bangga の料金は、個別にお見積りします。お見積りには、株主と取締役の人数 (それぞれ個人か法人か)・実質的な持ち主の国籍とお住まいの国・会社の用途 (どんな収入を受け取るか)・銀行口座の要否と希望の国・設立の希望の時期をうかがい、政府と現地の代理人に納める実費を含めてお示しします。この料金は提携先や外部の専門家に額を確かめるため、お見積りに要る情報がそろったあと、着手の前にメールでお見積りをお送りします (確かめにかかる日数は、ご相談の際にお伝えします)。足りない情報があれば、何が足りないかをお知らせします。ご同意をいただいてから着手します。まずは無料相談でご相談ください。
注意すべき点
セーシェル IBC は、銀行口座の開設のハードルが上がっています。Bangga では次の進め方をご案内します:
- セーシェル単体ではなく、マレーシア・ラブアン経由の構造化
- EU/シンガポール/香港銀行口座の提携先紹介
- CFC など日本側の税は、提携の税理士法人をご紹介
- FATCA / CRS 自動情報交換への対応書類整備
ラブアン法人との違い
セーシェル IBC とラブアン法人は、どちらも外国の方が 100% 持てる会社で、国外向けの事業に使われます。違いが大きいのは、税率の条件・マレーシアで働くための就労ビザ・銀行と決済です。税率・実体・維持費を Sdn Bhd も含めて並べた表は、ラブアン法人のページにあります。
| 項目 | セーシェル IBC | ラブアン法人 |
|---|---|---|
| 根拠の法律と設立の窓口 | International Business Companies Act 2016。設立は、セーシェル金融サービス庁 (FSA) の免許を持つ事業者を通して申請します | Labuan Companies Act 1990。設立は、ラブアン金融サービス庁 (Labuan FSA) の免許を受けた信託会社を通します |
| 税と、その条件 | セーシェル国外の所得は、セーシェルでは課税されない扱いです。ただし 2021 年 9 月 16 日から、対象の会社 (単独かグループで、総資産 2,000 万ユーロ・売上 4,000 万ユーロ・従業員 250 人のうち 2 つ以上を超える会社) が国外 (非居住者) から受け取る受動的な所得には、経済的実体の基準がかかります (セーシェル歳入庁・事業税法の第 11 附則) | 事業 (trading) は監査済みの利益の 3%、事業でない活動 (投資の保有など) は 0% です。ラブアンでの常勤の人数・年間の運営費などの実体要件を満たさない年は 24% です |
| マレーシアで働く就労ビザ | マレーシアに会社も支店も置かないセーシェル IBC では申請できません。マレーシアで働く人を置くなら、Sdn Bhd かラブアン法人を作るか、セーシェル IBC を外国会社として SSM に登録して支店を置きます (支店は駐在員のポストと Employment Pass を申請できます。MIDA) | ラブアンの就労ビザ (Labuan Work Pass) を申請できます (月の収入 RM 10,000 以上。手当の数え方は申請の前に確認) |
日本の居住者・日本法人が株主なら、どちらも外国子会社合算税制 (CFC) の判定が要ります。税率が低いため、日本で合算されることが多い点は同じです。
セーシェル IBC が合いやすい場合・合いにくい場合
- 合いやすい: 日本の居住者でも日本法人でもない株主が持ち、マレーシアで人を雇わない会社 (取引のための特別目的会社 (SPV) を短い期間使う場合など。大規模な企業グループに属する会社で、配当・利息・使用料・賃料などの受動的な所得を受け取る会社は、経済的実体の基準を満たせるか、先に歳入庁の基準で確かめます)
- 合いにくい: 日本の居住者・日本法人が持ち、現地に人と事務所を置かない場合 (外国子会社合算税制で日本で合算されやすい) / マレーシアで働くための就労ビザが要る場合 (別に Sdn Bhd・ラブアン法人か、支店が要ります) / カード決済で売上を受ける事業 (決済の Stripe の «利用できる国» に、セーシェルはありません)
マレーシアに人と事務所を置いて働く場合は、ラブアン法人か Sdn Bhd をご検討ください (支店の選び方は 駐在員事務所・支店・Sdn Bhd の選び方)。ラブアンとセーシェルを組み合わせる設計もご相談いただけます。
出典: Seychelles FSA «FAQs» (International Business Companies Act 2016) / セーシェル歳入庁 «Tax System» / Labuan FSA «Labuan Companies» / Labuan FSA 就労許可のガイドライン 5.1 / MIDA «Booklet 2: Regional Operations» 3.3 / Stripe «Global availability» (2026-10-07 確認)